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リチウム電池の充電回路の説明で「リチウム電池の充電には専用ICを使うのが一般的です」と書きましたが、それは一般的な電流で充電する場合の話であって、30Aとかの大電流になると専用ICはありません。
30A用に設計してプロトタイプを試作した事例を紹介します。
写真1は全体の構成、写真2はパワー素子周辺の拡大写真です。
12V スイッチング電源をダウンコンバータで降圧し、PWM制御で CC/CV (Constant Current / Constant Voltage :定電流/定電圧) 充電しています。
電池は写真1,2のバナナチップに接続されます。
ダウンコンバータ用コイルは30Aのものが入手困難だったため15Aのものを2つパラにしています。(写真2を見るとよくわかります。)
スイッチング素子は電源側をスイッチングするものとGNDからフライホイール電流を流すための2つのMOS-FETを使い、放熱板で放熱しています。
電流検出抵抗は0.01Ωですが、それでも9Wの熱を出すので、やはり放熱しています。(写真2の放熱板の付いた素子の一番右の素子)
ダウンコンバータはマイコンによるデジタル制御をしています。電池の+、−端子電圧と、電流検出抵抗をアンプで増幅した出力をそれぞれAD変換してマイコンに取り込みPWM制御しています。
CV電圧は4.2V±0.03Vに設定する必要があるので調整していますが、半固定抵抗は使わず、設定値をマイコンのEEPROMに記憶しています。それによって経時変化のない調整を得ています。
写真をクリックすると大きくなります。
リチウム電池を30A充電する充電回路のプロトタイプ(機能確認用試作品)
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写真1 充電回路の全体構成 |
写真2 パワー素子周辺の拡大 |
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このようにマイコンを使いこなすと、簡単な回路で経時変化などがない安定な制御をすることができます。
またマイコンプログラムで設定電圧や充電電流値を変えることができますので、電池の仕様が変わった場合もハードウェアを変えずに柔軟に対応することが可能です。
安田電子設計事務所ではデジタル制御電源の設計ができますので、安定で変更が容易な充電回路が提供できます。
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