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リチウム電池の充電回路の設計を承ります。

 リチウム電池の充電回路を紹介します。

 リチウム二次電池(充電電池)にはリチウムポリマー電池とリチウムイオン電池がありますが、充電回路はほとんど同じです。

リチウム電池の充電には CC/CV充電 (Constant Current / Constant Voltage :定電流/定電圧)が用いられます。
電池電圧が CV電圧よりも低いときは定電流で電流を流し、CV電圧に達すると定電圧で電流を流す(電流は徐々に減っていく)という方式です。
リチウム電池の CV電圧はかなりシビアで、例えば 4.2V±0.03V といった値が要求されます。
そのためリチウム電池の充電には専用ICを使うのが一般的です。


リチウムポリマー電池(110mAh)を使用した充電回路を含む製品製品

   写真1 充電回路の構成  写真2 基板の拡大
 


リチウムポリマー電池(850mAh)を使用した充電回路を含む製品製品

写真3,4は 850mAh リチウムポリマー電池用充電回路です。IC81 と印刷された IC が充電制御ICです。
充電電流が大きく、DFN パッケージと呼ばれる裏に放熱パッドの付いた熱伝導性のよいパッケージを使用し、基板に放熱しています。IC は熱制御しており、温度が限度値まで上がるとその温度を保つように充電電流を減らします。だからパッケージは小さいけれども発熱で壊すことはありません。
同一シリーズで小型SOパッケージもありますが、それを使用した場合はすぐに温度制御がかかって充電時間が長くなってしまいます。

   写真3 充電回路の構成  写真4 基板の拡大
 


リチウムイオン電池(18650タイプ φ18×65mm)を使用した充電回路を含む製品製品

写真5,6は 2250mAh リチウムイオン電池用充電回路です。IC81 と印刷された IC が充電制御ICです。
リチウムイオン電池とリチウムポリマー電池は充電方式は同じですが、放熱パターンは大きくしています。
写真7は、その裏側で、使用したリチウムイオン電池は保護回路が入っていないためショートすると危険なのでポリスイッチを電池と直列に入れています。

   写真5 充電回路の構成  写真6 充電回路の拡大
 
   写真7 基板裏側の保護回路  
 


このようにリチウム電池の充電は専用ICが充実していますので容易です。
ただしリチウムイオン電池使用上の注意点として次の3点が重要です。
リチウムポリマー電池の場合は電池内部に次の3点を保護する保護回路が入っているので使用上の心配はありません。

リチウム充電電池使用上の注意点
  1. 絶対に過充電しないこと → 充電制御ICで保護する。
  2. ショートした場合の保護を入れること → 写真のものはポリスイッチで保護している。
  3. 過放電しないこと → マイコンで減電圧を検出したら回路をシャットオフする。
    スリープモードで電流を止めるのはマイコンが定電圧リセットしたときに電流が流れるのでNGです。

 次にマイコン制御充電回路の例を紹介します。
 大容量の電池に充電するためスイッチング電源方式の充電回路を用いています。
 上に書いた注意点を守るためにスイッチング制御はマイコンで行っています。それによって高精度な制御が可能となっています。
   写真8 マイコン制御充電回路の事例  
 

安田電子設計事務所で設計したリチウム電池充電回路は保護をしっかりとやっていますので安心です。


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